こんにちは、クレスクントのウラノです。
以前より気になっていた、アラスカというレザーを数枚仕入れてみました。
このアラスカ、白っぽい特徴的な銀面(革の表面)をしていますが、これは表面にワックスを吹き付ける加工を施しているそうです。
このワックスは使用しているうちに自然となくなっていき、革本来の風合いが現れてきた後、そこからさらに経年変化していくという面白い革ですね。
試しに端革をこすってみたところ、表面のワックスはある程度落ちていくようですが、
ワックスがゆっくり浸透していく事により艶も生まれると思われる為、その変化も含めて楽しむのがこの革の醍醐味のようです。
メンテナンスクリームなども一度にワックスを落としそうなので、いきなり塗らない方が良さそうですね。
というか、アラスカはオイルレザーなので、よほどの乾燥状態でない限りはオイルメンテナンスは不要だと思われます。
また、アラスカはシュリンク加工によるシボ(銀面の凹凸)も特徴的ですね
一枚の中でも部位によって色々な表情が見て取れるので、同じ作品でもそれぞれに個性が現れると思います。
革自体は比較的柔らかめなので、袋物などに適している感じでしょうか。
パリッとした作品に仕上げたい場合は芯材が必要かなという印象です。
制作の際に行う漉き(革を薄くする作業)についても確認してみました。
クレスクントでは革漉き機を使用しているのですが、機械に通した際に摩擦によりワックスが若干落ちてしまうようです。
摩擦を少なくするか、手動での漉きを行う必要がありそうですね。
かなり手のかかった加工をしている革なので価格は多少上がってしまうのですが、
その分、他にない魅力を持っているため、どのような仕上がりの作品ができるか楽しみです。
今回はアイボリーとナチュラルを仕入れてみましたが、レザースワッチも合わせて仕入れてみたので、
使用感を確認しながらその他カラーについても検討してみようかなと思います。
— CRESCUNT Leather Works —